くまさんは、いつも身軽なスタイルで登場されます。
大荷物とともに移動している私とは対照的です。
ところが、身軽に見えるくまさんですが、実は、多くの道具を持ち歩いているんです。
今日の作品は、その持ち歩いている道具の一つをご紹介したいと思います。
あるときくまさんは、すごくうれしそうな顔をされて、ウエストポーチから何か取り出されました。
それは、ふたつ折りになった青い厚紙のカードでした。
表紙には『PASSPORT 成功への』と書かれていて、
裏返すと『イルカ』と書かれていました。
どうやら、くまさんがパソコンで作られた、自作のカード。
大きさは銀行の通帳をふたまわり小さくしたくらいのサイズ。
開いてみると
『「私は成功している」と考えることだ。「成功したい」と考える変わりに』
『成功したいのであればそこに居なさいそれだけだ。』
と、書かれていました。
お話をうかがうと、なかなか皆さんが成功しない理由を考えた結果、『イルカ』と『タイ』の違いに気がつかれたとおっしゃるのです。
どういうことかというと、
『成功したい』『私は成功している』の二つの言葉の語尾のご注目ください。
この語尾の『たい』と『いる』の違いこそが、結果の違いを生み出さいていると、くまさんは、発見されたのです。
言葉というのは、自分の気持ちを反映しています。
日本語の場合、特に語尾に本心が見え隠れするのです。
そして、心で思っていることによって、言葉や行動は左右され、そのことで引き寄せが始まります。
すなわち、『成功したい』という言葉の中には、『今は成功していない』というニュアンスが込められてしまっています。
そのため、この『たい』がつく言葉を使っているかぎり、ずっと自分に『成功していない』自分をすり込んでいるようなものなのです。
逆に『いる』とか『いた』という、現在進行形、過去形の言葉には、『成功している』状態をすり込んでいきます。
人間の脳というものは、コンピュータのように機械的な判断をする器官で、自ら『考える』ということはしないものだと言われています。
あくまでデータを保存したり計算したりと、本当にコンピュータのようです。
そのため、事実とは異なる情報でも、入ってきたデータの通りに処理してくれるというわけです。
ですから、『成功している』という言葉をインプットし続けると、このデータを元に全ての計算をしてくれます。
と、いうわけで、『イルカ』が『いる』のシンボルとなり、成功へのパスポートのマスコットになったのです。
くまさんは、このパスポートを毎日持って、多くの方に、『タイ』ではなくて『イルカ』だということを教えてくださっているのです。